木々がほんのりと色づきはじめ東京も深秋を感じる季節になりました。
紅葉の季節は落葉前のほんのひととき、足早に通りすぎていきます。
そんな紅葉は和歌や俳句、詩、小説といった多くの文学作品に登場し、
情景を美しく表現する言葉がたくさんあることをご存じですか?
今回はその一部を紹介します。
「野山の錦」
紅葉によって野山が色とりどりに染まった豪華さを「錦」という言葉に置き換えた表現です。
錦の織物のような、豪華で美しい秋の様子を伝えることができます。
「紅葉の帳」
一面に染まった紅葉を、「帳」に見立てた言葉です。「帳(とばり)」とは、室内を隔てるために垂らす布のことを指します。
「落葉舟」
落ちた紅葉の葉っぱが、水面に落ちて小舟のように浮かぶ様子をあらわす言葉です。
「冬隣」
冬がすぐ近くまで来ている晩秋に使われる表現です。
紅葉の季語を時候の挨拶やお手紙に沿えると情緒あふれるものとなるでしょう。
今しか味わえない短くも美しい秋を愉しんでみてはいかがでしょうか。
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