

銀座八丁目の銀座通りより一筋西側の通りを金春通りといいます。
江戸時代、ここに能楽金春流の屋敷があり、金春稲荷が祀られていました。明治以降も金春通り・金春芸者などに名を残し、現在も金春湯にその名を留めています。
「能楽金春祭り」は、江戸文化を継承すべく、「金春通り会」(商店会)と「公益社団法人・金春円満井会」(能楽シテ方・金春流)の相互協力により、昭和六十年に始まりました。
八月七日に金春通りの路上で演じられる番組は、いずれも、千年の古儀を誇る「奈良金春」独特の能楽であり、平和を祈願し、泰平を喜ぶおめでたい曲です。
『能楽金春祭り』
令和七年


第四十一回 能楽金春祭り 日程
◆路上奉納能(入場無料)……5月28日(水)※詳細は下部にて
会場
路上奉納能…銀座金春通り・スリーエイトビル前
能楽講座…銀座伊勢由2階 ワダファインアーツ
能・金春流 公式ページ https://www.komparu-enmaikai.com/
銀座金春祭り路上奉納能
金春祭りの最終日に、金春通り路上にて演能を行ないます。
『延命冠者』、『父尉』、『鈴之段』、それに加えて『獅子三礼(ししさんらい)』と、珍しい曲目の連続です。これらは皆、毎年奈良の、興福寺の薪能、春日若宮の「おん祭り」で奉納される曲目です。すべては世阿弥時代以前からの古い奉納曲目で、詞章も古式を継承している事が金春流の特徴です。
室町時代の奈良のテイストのエッセンスを金春通りで味わいましょう。
「獅子三礼」とは
今年は年目毎の節年にあたるため、例年の「弓矢立合」に代わって、「獅子三礼(ししさんらい)」が報じられます。
獅子とは能の曲名ではなく、「石橋(しゃっきょう)」という中国の霊山清涼山を舞台にした曲の後半に演じられる舞のことを言います。
目もくらむような谷にかかり、現世と浄土をつなぐといわれのある石の橋の上で、仏の知恵を司る文殊菩薩の使者である霊獣の獅子が牡丹の花にたわむれつつ勇壮な舞を舞って見せます。
この「獅子三礼」は、七十九世宗家金春信高による金春祭りのための特殊演出であり、三人によって演じられます。
演能日時
令和7年 5月28日(水) 18:00開演
※16:00より金春通りにて座席指定券を配布します。(お一人様につき一枚)
※17:45までにご着席ください。座席券をお持ちでも、それ以降のご着席は出来ませんのでご注意ください。
※座席券をお持ちでない方も、後方での立ち見が可能です。
会場
路上奉納能…銀座金春通り・スリーエイトビル前
能楽講座…能楽講座…銀座伊勢由2階 ワダファインアーツ
能・金春流 公式ページ https://www.komparu-enmaikai.com/
会場
銀座八丁目銀座通り博品館裏 金春通り・スリーエイトビル前 仮設御旅所
解説
森 瑞枝(金春流能楽師)
能奉行
山本 泰人(中央区長)
演者
・延命冠者…大藏 彌太郎
・父尉………金春 安明
・鈴之段……大藏 吉次郎
・獅子三礼…金春 憲和、高橋 忍、金春 穂高
※雨天の場合は、当所で略式で演じます。尚、座席券は無効、立ち見になります。