蝋梅(ロウバイ)の花をご存じですか?
厳寒期に香りの良い、美しい黄色い花を咲かせる庭木です。
艶やかな花が、まるで蝋で作られたように見えることから「蝋梅」と名付けられたようです。
(「臘梅」の字で表わすこともある)
早春に開花する蝋梅は、観賞花としてよく植えられています。
中国原産のロウバイ科の落葉低木で、高さは2〜4mほどで、根元から多くの幹を立てて分枝します。
1〜2月頃に葉が伸びるより先に、2cmほどの香りのよい花を咲かせます。
花は枝の節に密接して下向きに付きます。
大正時代の文豪、芥川龍之介も蝋梅にちなんだ俳句を詠んでいるので、ご紹介しましょう。
・蝋梅や 雪うち透す 枝のたけ
(蝋梅が咲いている。花の色が積もっている雪を透かしているように見える枝の伸び方だ。)
・蝋梅や 枝まばらなる 時雨ぞら
(蝋梅が黄の花をぽつぽつつけ始めた。まばらな枝を透して時雨も、よい重々しい空をみられる。)
蝋梅の透明感であったり、枝が伸びている様子がよく伝わってきますね。
まだまだ寒い日が続きますが、植物などの自然から少し早めの春を楽しむのもおすすめです。
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